信じる力を持たないと事業が立ち上がらない話
事業がどうしても上手くいかない。合理的に考えて、辞めた方が良い。
そんなことを思って、投資元である親会社の役員に相談をしたことがある。
補足すると、僕は今まで4つの事業の立ち上げに携わり、その殆どが失敗に終わった。
というより、失敗、にすら辿り着く前に終わった。
最初の1個目の事業は1年半ほど動かし、非常に大きなお金を投資したがリターンとしてはそのうちの2,3割ぐらいしか戻らない見込みになった。
次の2つの事業は、思いついてローンチ後、3ヶ月程度で立ち上がる見込みがない、と判断して閉じてしまった。
4つ目の事業は、まだ続いているが収益化につながる前に、もう儲かる見込みがないから譲る、として他の人に譲った。
そんな感じで、今が5つ目の事業である。
事業をやめる、と判断したときに大体考えるのがこんなことである。
- ニーズと解決策(プロダクト)がフィットしてない
- マーケットがない or 集客コストが見合う集客手段が無い
- 提供価値が無いプロダクトである
いままで、やめてきた事業は例外なくこのうちのどれかを感じていた。
事業を作るのは諦めたくないけど、合理的に考えて駄目なら駄目、と判断するのが大事だろう。そう思い、毎回駄目だと思ったら終了させていた。
一方、今、僕は、少し駄目だと思ったぐらいで辞めるのは、やめておくことにしている。
尊敬する先輩起業家から、こんなことを言われたからである。
「辞めるひとは、大体そんな感じで辞める理由を言ってくる。合理的に考えるなら、そんな課題が分かりやすくて解決策が簡単にわかる市場は食われている。判りづらいからこそ、君の勝てる希望がある。」
「コロコロ分野を変えて勝てるところを探そうとしても、各市場には、狂ったように知見を持ったもっと強いプレーヤーがいる。」
「信じる力をもっと持て。誰もが無いでしょ、というものに対しても、諦め悪く本気で探してしまう、そのくらいの信じる力を持とう。そうしないと、すぐに『合理的に考えて駄目』というのにぶつかってしまうから勝てない。」
僕の課題は、合理的に考える、という武器を元にすぐにあきらめモードに入ってしまうことである。
自分の課題と闘いつつ、世の中を変えるプロダクトを作るべく頑張ります。
そして、大切なものは、「信じる力」と「活を入れてくれる人」だな、と思いました。